2009/11/17(火)AmazonEC2でCentOSのイメージを作ってみた

2009/11/20 17:18 覚え書き
Amazon EC2が気になっていたので使ってみました。サーバ環境をソフトウェア的にコピーして増やしたり減らしたりできるのはかなり魅力だったので。
全部英語なのがネックかと思ってましたが、自分用のAMIを作るところまで、時間はかかりましたがそれほど苦労することなくできました。

参考にした図書はこちら。
asin:4822234371
クラウド Amazon EC2/S3のすべて~実践者から学ぶ設計/構築/運用ノウハウ~ (ITpro BOOKs)
基本的なところは網羅的にまとまっていてわかりやすいです。英語に抵抗がある方に特におすすめ。

で、自分用にカスタマイズしたサーバ環境のイメージを作ることになるわけですが、これについても手順をかなり詳しくまとめてくださっている方がいるので、これらを見ればほとんど問題なく進めます。感謝!(下記手順ではyum-xen.confのところでCentOS5.2で作ってますが、軒並み404 Not Foundになるので5.3にしたらOKでした。)

■Amazon EC2用Centos5イメージを作って、EC2上で動作させてみる
http://ulc.jp/wp/archives/349

■AmazonEC2応用編-自作のCentOS5のOSイメージをS3にバックアップする。http://ulc.jp/wp/archives/537

■[僕] Amazon EC2 用に自分で CentOS 5 のイメージを用意する
http://vkgtaro.jp/2008/11/10/amazon_ec2_centos5

使ってみた感想としては米国にあるのでやはりアクセスが若干遅く、SSHではカーソルを移動するたびに若干ひっかかる感じ。これはちょっとストレスかなと思い、実運用はまだ先でいいかと思ったのですが、来年2010年からシンガポールにデータセンターが設置されるとのこと!シンガポールならもうすこし快適に使えそうです。しかしシンガポールはいろいろ発展著しいですね。

晴れてシンガポールに設置されたら何か1つサービスをAmazonEC2上に引っ越して展開してみようと思います。作ったサーバイメージはそれまで止めときます。こういう判断ができるのも従量制課金のおかげ。
価格的にはそれほど高くも安くもないといったところでしょうか。年間契約だと半額程度になるのでかなりお得感はあります。

ちなみに管理画面がJavascript使いまくりのせいかIEだとやたら重たくて話にならないんですが、Firefox使ったら結構サクサク動きました。

2009/11/16(月)twitterの可能性

2009/11/16 19:43 考察
twitterの可能性について考えてみた。
私自身はtwitterをあまり楽しいとも思えなかったのだけど、最初にやったときの感覚は「パーティ会場みたいだ」というもの。多くの人が一同に会し、好き勝手に会話を楽しんでいる感じ。
RSSも流せるということなので、とりあえずつぶやくのはやめて、今ははてブとブログの更新情報を流してみている。で、このRSSとの親和性というところでtwitterの可能性に気がついた。

要は「つぶやきサービス」という形態を取ってはいるけれど、ブログ代わりにもなるし、@でチャットのように会話もでき、更新情報をキャッチするRSSリーダーでもあり、更新情報を流すPINGサーバでもあり、フォローフォロワーの人間関係を表したSNSであり、URLを投稿すればSBMになり、#を使えばスレッド式掲示板であり、そしてそのようにあらゆる使い方を包含できるとなれば、その蓄積された情報を検索することで検索エンジンにもなりうる。
しかも140文字という制約があるおかげで、好き勝手にHTMLで書かれたWebサイトよりもコンピュータで処理する場合に何かと都合がいい。そして人間にとっても短くておしゃべりのように気軽なので都合がいい。人間、コンピュータ双方にとって都合のいいこのサービスはあらゆるものを吸収していってしまう可能性を持っている。
となるとせっせとネット上の情報を集めまくっているGoogleよりも、勝手に情報が集まってくる(しかも140字で整形されている!)twitterの方があらゆる面で効率がいい。Googleを脅かす、なんて言われているのも納得。

とはいえ、みんながみんなtwitter!ということにはならないだろう。ブログとの比較で言えば、ブログの方がデザインなどを好きなように設計できるし、時間がゆっくりしているからどこか落ち着くので、訪問者に対する「おもてなし」ができるという意味ではブログの方が上になる。結果、twitterと比べるとコメントをくれた人とより親密な対話ができる。
けれど、私のように更新情報のRSSをtwitterに流してみたりと、ネット上のあらゆるサービスは何らかの形でtwitterを通ることになりそうな気がする。はじめにパーティ会場みたいと書いたが、要はtwitterは「ネットの大通り」になるのではないだろうか。すべてが流れ込んでくる場所。そういう意味ではtwitterは公共空間、ブログは自分の家。そんな使い分けが考えられる。

過去に小川浩さんあたりがfeedを中心としたビジネスを展開しようとしていたが、着眼点としては正しかったのだと思う。ネット上のあらゆるデータがfeedという形式でフォーマット化されれば、それを集約することでネットのハブになれるわけだから。しかしfeedは人間には直接なじみにくかったせいか、単にデータを処理しやすくした、という以上のものにはなれず、結局その可能性を引き継いだのがtwitterなんだと思う。

で、先日Web+DBpress Vol.53を買ったら、ポールグレアムさんがインタビュー記事でこう言っていた。
Twitterがそれほど重要な理由は、それが新しいプロトコルだからです。これは受け手を明確に指定しないメッセージングプロトコルです。新しいプロトコルというのはなかなか現れるものではありません。エンドユーザが使うものはEmail、HTTP、SMSなど、一握りしかありません。
なるほどプロトコルですか。これはうまい説明だと思いました。twitterに対してなんとなく抱いていた感覚を一言で言われてしまった(笑。さすがですね。

twitterは、マーケティング方面でも盛り上がっているせいかセカンドライフと比較されたりもしますが、そんな上っ面のものではないでしょう。
今後作るサービスはtwitterを強く意識していくことになりそうです。すべてを持って行かれそうでちょっと怖いところもありますが…。

2009/11/09(月)パワートレンドをmixiアプリで配信

2009/11/09 9:48 開発日誌
mixiアプリがいろいろ賑わってるようなのでなにか参加したいと思いつつ、そうすぐに何か作れるわけもないので、とりあえず手持ちのサービスをmixiアプリで配信してみることにしました。

というわけでパワートレンドのmixiアプリ版です。
注目人物を3人、ガジェットにお届けします。
20091109.png

こんな感じ。画面狭いなあ…。

■パワートレンド in mixi
http://mixi.jp/view_appli.pl?id=11372

現在、利用者が10人未満なので開発者の承認が必要な状態です。
なるべく早く承認しますのでお手数ですが承認申請ボタンをクリックしてください。

このmixiアプリ版を開始するついでにRSSでの配信も開始しました。
こちらもどうぞ。
パワートレンドRSS

しかしmixiアプリ上位の農場ゲームたちは中国系なんですね。絵柄も日本語もいかにも中国っぽいので日本人が日本人向けテイストで作ればユーザ数一位取れそうですけどね。誰もやらないのかな。

2009/11/03(火)原寸画像検索をスピードアップ

2009/11/03 19:57 開発日誌
ここ数日で原寸画像検索をスピードアップしました。

当初、検索直後から一度に100枚程度の画像を表示していたのですが、100枚一気だとさすがにブラウザや回線への負荷が大きいようで、最初の1枚がなかなか表示されない、ということが多々ありました。なので最初の読み込みだけは表示数を20枚程度に抑え、スクロールしていくうちに段階的に表示を多くしていくことで、検索直後にスムーズに画像が表示されるようにしました。体感的にだいぶ速くなったと思います。
あと、Coroによる並列処理を導入したので、キャッシュがない場合でもあまり待たされません。
他、裏方も若干整理して、DBへの負荷を減らしたり、カテゴリ増やしたりしました。
mod_perl化もしたいところですが、これはまた今度。

11/6追記:一部検索結果が表示されない不具合があり、至急修正いたしました。コメントで報告いただいた方、ありがとうございました。

2009/10/29(木)mod_perl2インストールメモ書き

2009/10/29 19:24 覚え書き
mod_perlのインストール。ちょっとつまった上に、検索してもわかりやすい手順がまとまっているページが見つからなかったのでメモしとく。CentOS4です。

1.まず、バージョン。

httpd -v
で確認。
apache1.xにはmod_perl
apache2.xにはmod_perl2と決まってる。

2.ApacheがDSO対応か確認。

httpd -l
で、「mod_so.c」 が表示される事を確認。ない場合どうするかはわかんないので調べてください。

3.Apache拡張機能を使うためにapxsが必要です。

httpd-develに入ってるのでhttpd-develごとインストールしとく。
yum install httpd-devel

4.mod_perl2をダウンロード

wget http://perl.apache.org/dist/mod_perl-2.0-current.tar.gz

5.解凍したらインストール

perl Makefile.PL MP_APXS=/path/to/apxs
make
make test
make install
途中で
************* WARNING *************
Your Perl is configured to link against libgdbm,
but libgdbm.so was not found.
You could just symlink it to /usr/lib64/libgdbm.so.2.0.0
************* WARNING *************
とか出たら/usr/lib64/以下にlibgdbm.soがないよ!ってことなのでlibgdbm.so.2.0.0へシンボリックリンクを張る。
ln -s /usr/lib64/libgdbm.so.2.0.0 /usr/lib64/libgdbm.so

Unable to determine server version, aborting.
Invalid MP_APXS specified?
と出る場合はapxsが入ってません。

For details on getting started with mod_perl 2,
   :
   :
が出ればインストールは成功です。

6.httpd.confをに設定を追記

LoadModule perl_module modules/mod_perl.so
<Files *.[好きな拡張子]>
SetHandler perl-script
PerlHandler ModPerl::Registry
PerlSendHeader On
Options +ExecCGI
</Files>
[好きな拡張子]で設定した拡張子でmod_perlが動きます。すでに.cgiがいろいろある場合は.cgiを指定すると一気にmod_perl環境になっちゃって動かなかったりすると困るので.mplとか新しい拡張子にするのも吉。

7.Apacheを再起動

再起動時にmodule perl_module is already loaded, skippingと出た場合、6.の先頭のLoadModule~~の行記述は不要。

8.適当なスクリプトで動かしてみましょう。

ちなみにmod_perlでsuExecは使えないみたいなのでスクリプトの権限は705とかその辺。

以上。
こちらも参考に。
http://d.hatena.ne.jp/masutaro/20081023/1224752242

2009/10/26(月)クラウドと、人類が身の程を知る歴史

2009/10/26 16:37 考察
今週のNEWSWEEK、「クラウド化知的生産革命」という特集に惹かれて購入。

asin:B002S1WA48
Newsweek (ニューズウィーク日本版) 2009年 10/28号

特集最初の「人類をリセットクラウド革命」の項がとてもおもしろかったです。
単体の存在から相互につながる情報の共有体へ
技術の進歩による「第4の革命」が人間の定義を覆す
というサブタイトルにはじまるこの項。印象に残った部分を抄録します。
コペルニクス以後、それまでの地球中心の宇宙観に太陽中心の宇宙観が取って代わり、人間を宇宙の中心から追い出した。ダーウィンはすべての生物種が自然淘汰によって共通の祖先から進化してきたことを示し、人類を動物界の中心から追い出した。そしてフロイト以降、私たちは精神も無意識の産物であり、抑圧という防衛機制に影響されることを理解するようになった。
つまり私たちは宇宙の中心に位置する不動の存在ではなく(コペルニクス革命)、他の動物たちと切り離された別個の存在でもなく(ダーウィン革命)、自分自身を完全に理解できる純粋な合理的精神などでは決してない(フロイト革命)。

(中略)

クラウド・コンピューティングは、この第4の革命の最も新しい現象だ。私たちは現在、コンピューターと最も相性がいい相棒はコンピューター自身だという事実を徐々に認識しつつある。コンピューターは人間を必要としない。それどころか人間は本来、コンピューターの輪の中にいるべきではない。クラウド・コンピューティングは、この輪の中から潔く出ていこうとする人間の初めての試みだ。
なるほど人類の歴史は身の程を知る歴史とでも言えましょうか、常に自分たちが孤高の存在であることを望みながらも徐々に現実を受け入れてきたわけです。最近はあまり聞きませんがコンピュータに対する人間のすばらしさ、みたいな変にコンピューターと競おうとする物言いはよくありました。人間はコンピュータなんかより立派だ、みたいな。
チェスとか将棋とかで人間とコンピューターを対戦させたりしますが、あれもコンピューターの輪に人間が意地張って座ってるイメージがあります。あんなのさっさと負けるべきなんでしょう。どっちが立派とかいうことではなくコンピュータに得意な分野はどんどん任せ、人間はその周りで人間にしかできない創造的なことをやりましょう、という至極まっとうな、適材適所の発想にようやく行き着くのだと思います。人類の自意識と現実の食い違い、という意味で地動説と対比したのはなるほどと思いましたね。
現在、大企業の時代から個人の時代へ向かってると思うのですが、これも人類の活動の中心が人の集合である企業ではなくコンピュータ(=クラウド)に置き換わり、個々人や企業はその周りで衛星のように活躍していくというイメージで考えると同じようなものかな、と思います。

で、前にあんまりネットに情報を預ける習慣がないみたいに書きましたが、最近ノートPCを持ち出して外で仕事することも増えてきたので、この記事で触発されたこともあって、ちょっと意識改革してクラウド環境に軸足を移してみることにしました。sugarsyncを本格的に使い始め、メールはGmail×IMAP×QMAIL3という環境にしました。しばらく試してみます。ちなみにこのQMAILはメールクライアントとしてはかなり軽くておすすめですよ!

2009/10/24(土)カブのイサキ

2009/10/24 21:20 これはおすすめ
やっと出たカブのイサキ(2)購入。
asin:4063145867
カブのイサキ(2)

前作のヨコハマ買い出し紀行と空気は似てるけど、しっとりしたストーリーが多かったヨコハマと比べるとだいぶコメディ寄り。どちらも好きです。ヨコハマ買い出しが「海」だったのに対してこちらは「大地」なので、対比としてはなるほど、といったところ。

#11の深夜から明け方にかけての表現がとても良かった。深夜のあの感じがすごく伝わってきます。芦奈野さんの作品はさらっと描いてあるんだけどツボを押さえているためか、読者の経験との相乗効果ですごく豊かなイメージが膨らむんですよね。
以前はよく一人旅とか島旅とかしてて、誰もいないようなところを自転車でまわったりしてたんですけど、「ヨコハマ買い出し」もこの「カブのイサキ」も読んでると自分のそんな思い出のいろんな場面がオーバーラップしてきて楽しいです。
隔月連載なのでなかなか次を読めないのが残念。次巻は一年後か?
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