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twitterの可能性について考えてみた。
私自身はtwitterをあまり楽しいとも思えなかったのだけど、最初にやったときの感覚は「パーティ会場みたいだ」というもの。多くの人が一同に会し、好き勝手に会話を楽しんでいる感じ。
RSSも流せるということなので、とりあえずつぶやくのはやめて、今ははてブとブログの更新情報を流してみている。で、このRSSとの親和性というところでtwitterの可能性に気がついた。
要は「つぶやきサービス」という形態を取ってはいるけれど、ブログ代わりにもなるし、@でチャットのように会話もでき、更新情報をキャッチするRSSリーダーでもあり、更新情報を流すPINGサーバでもあり、フォローフォロワーの人間関係を表したSNSであり、URLを投稿すればSBMになり、#を使えばスレッド式掲示板であり、そしてそのようにあらゆる使い方を包含できるとなれば、その蓄積された情報を検索することで検索エンジンにもなりうる。
しかも140文字という制約があるおかげで、好き勝手にHTMLで書かれたWebサイトよりもコンピュータで処理する場合に何かと都合がいい。そして人間にとっても短くておしゃべりのように気軽なので都合がいい。人間、コンピュータ双方にとって都合のいいこのサービスはあらゆるものを吸収していってしまう可能性を持っている。
となるとせっせとネット上の情報を集めまくっているGoogleよりも、勝手に情報が集まってくる(しかも140字で整形されている!)twitterの方があらゆる面で効率がいい。Googleを脅かす、なんて言われているのも納得。
とはいえ、みんながみんなtwitter!ということにはならないだろう。ブログとの比較で言えば、ブログの方がデザインなどを好きなように設計できるし、時間がゆっくりしているからどこか落ち着くので、訪問者に対する「おもてなし」ができるという意味ではブログの方が上になる。結果、twitterと比べるとコメントをくれた人とより親密な対話ができる。
けれど、私のように更新情報のRSSをtwitterに流してみたりと、ネット上のあらゆるサービスは何らかの形でtwitterを通ることになりそうな気がする。はじめにパーティ会場みたいと書いたが、要はtwitterは「ネットの大通り」になるのではないだろうか。すべてが流れ込んでくる場所。そういう意味ではtwitterは公共空間、ブログは自分の家。そんな使い分けが考えられる。
過去に小川浩さんあたりがfeedを中心としたビジネスを展開しようとしていたが、着眼点としては正しかったのだと思う。ネット上のあらゆるデータがfeedという形式でフォーマット化されれば、それを集約することでネットのハブになれるわけだから。しかしfeedは人間には直接なじみにくかったせいか、単にデータを処理しやすくした、という以上のものにはなれず、結局その可能性を引き継いだのがtwitterなんだと思う。
で、先日を買ったら、ポールグレアムさんがインタビュー記事でこう言っていた。
Twitterがそれほど重要な理由は、それが新しいプロトコルだからです。これは受け手を明確に指定しないメッセージングプロトコルです。新しいプロトコルというのはなかなか現れるものではありません。エンドユーザが使うものはEmail、HTTP、SMSなど、一握りしかありません。
なるほどプロトコルですか。これはうまい説明だと思いました。twitterに対してなんとなく抱いていた感覚を一言で言われてしまった(笑。さすがですね。
twitterは、マーケティング方面でも盛り上がっているせいかセカンドライフと比較されたりもしますが、そんな上っ面のものではないでしょう。
今後作るサービスはtwitterを強く意識していくことになりそうです。すべてを持って行かれそうでちょっと怖いところもありますが…。